「気象と慢性痛の関係」
東京の天気はいまいちですね…
天気が悪い日は、何だか体調がすぐれない事ってありますよね?
という事で、今回は「気象と慢性痛について」です。
櫻井 et al.日生気誌55(2):77−81,2018.を参考にしました。
そもそも慢性痛とは??
とても簡単に説明すると、三ヶ月以上続く痛みの事です。また、機会がありましたら、慢性痛についてはアウトプットします。
全米の調査では成人人口の9%以上が慢性疼痛であり、生産性減少での社会的損失が650億ドルにも上ることが報告されています。相当な金額ですよね。。。
日本でも,運動器慢性痛に関する疫学的調査では有症率が15.4% (中村et al,2012)。H27年度総務省統計による総人口1億2709万人で換算すると約1960万人が罹患していることになるそうです。運動器慢性痛による医療費や生産性減少による社会的損失も含めて大きな問題となっているとの事です。
気象と慢性痛
大規模アンケート調査によると、20歳以上の住民6000人のうち回答のあった2687人中,身体のどこかに3ヶ月以上痛みが続く慢性痛のある人は約39%であり、そのうち天気の悪くなる・崩れたときに慢性痛が悪化すると答えたのが、それぞれ約25%で、寒くなるときに慢性痛が悪化すると回答したのが約47%だった(lnoue etaL,2015)。
天気が悪いと調子が悪い!?のはあながち間違えじゃないかもしれませんね。
ネガティブ思考と痛み
痛み恐怖-回避モデル(fear-avoidance model)でも表されるように、動かすと痛いなどの痛み体験から、ネガティブな思考が痛みへの不安・恐怖を増強させ、不必要な安静や不活動・抑うつなどを呈することで活動制限が生じ、痛み体験がさらに増強されてしまうという “ 痛みの悪循環”が生じている(Vlaeyen and Linton,2000)。
*個人的にこのモデルは、痛みの悪循環だけでなく、色々な事に置き換えられると思っています。

最後に
慢性疼痛を有している方の多くは、気象の変化により悪化する事がわかり、且つ、ネガティブ思考により痛みの悪循環から抜け出せなくなる可能性が高い事がわかりました。
天気をずっと晴れにする事は難しいと思いますが、ネガティブ思考を改善する事は、自分でできる可能性がありますね。
私もいろいろ考え込む事がありますが…このブログの事とか…もしかしたら、その思考が悪循環から抜け出せない理由かもしれません。
皆さんが、このブログを見て明日から元気に生活できれば、私は悪循環から抜け出せるかもしれませんね!
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